12/26(土) えにし「12人の怒れる陪審員」

12/26(土)に見た、えにし「12人の怒れる陪審員」の感想を書きます。

1950年代のアメリカ映画「十二人の怒れる男」が原作の演劇。最初は陪審員の1人だけが被告の無罪を主張し、残り全員が有罪を確信。無罪側の陪審員が、裁判中に示された複数の証拠について論理的に疑問を呈し、その中で徐々に他の陪審員が意見を翻していくというお話。

感情的に有罪だと決めつける陪審員に対して、裁判中に示された証拠では疑問が残ることを冷静に説明し、実験を行いながらその不十分である理由を端的に示す姿は研究職として大変参考になった。自分が裁判員に選ばれたとして犯罪に対してあそこまでロジカルに考えられるだろうか?

客席は、陪審員が議論を行うテーブルを中心に3方向から囲む形に配置。陪審員が一度座ってしまい、そこが自分から見て死角だとずっと特定の役者が見られないのではないか、また、そのため、劇中で席替えが行われるだろうと、開始前は考えていた。実際始まってみると、すぐに席替えは発生。しかし、それ以上に驚かされたのは、実は床がターンテーブルになっていたこと。重要なシーンで効果的に中心のテーブルが回転され、役者陣の表情が観客に伝わるようになっていた。初めて回転したシーンでは本当に驚かされた。 面白い演出。

最初から最後まで12人の役者はほぼ出っぱなし。短編作品以外でここまで役者がはけない作品は珍しい。陪審員の議論の場面なので、台詞がないシーンでもずっと出演。台詞のなくても、それぞれの役者が仕草、表情をさぼらずきちんと気を配っていて、細部まで大切にされていることが分かる。

最後のシーン、有罪を主張する陪審員が1人になっている状況。机から離れた11人と机の側にいる1人。心理的な距離と物理的な距離がうまく対照されていて、有罪を主張する最後の陪審員の心理的孤独がツヨク表現されていた。そして、その1人も無罪へと意見を変更。そこで、暗転。この流れ、この数分間の緊張感が素晴らしかった。

海外を舞台にした作品なのに、日本人が演じていても違和感がない。脚本と演出が良いんだと思う。この公演、たった2日間4回しかないのはもったいない。もっと色々な人に見て欲しい作品であると感じた。

この舞台、ナイスコンプレックスの大久保悠依さんが出演されているので観に行ったのだが、ナイコンのメンバ(早野さん、紅林さん、神田さん、森田さん、赤眞さん)が足を運ばれていて、大変仲の良い劇団だなと感じた(笑)。

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